機動警察パトレイバー the Movie
解説
OVAシリーズの大ヒットを受けて製作され、1989年7月に全国松竹洋画系において公開された、完全新作オリジナル作品。「娯楽の王道を行く」「遊馬と野明が活躍する」「レイバーの敵はレイバーである」の3点に留意して構成されながらも、押井守監督と脚本の伊藤和典の作家性と実力がいかんなく発揮された傑作である。近未来の東京を舞台にしたコンピュータ犯罪、最先端テクノロジーの危険性と可能性に日本の陰と陽の部分を描写しており、見事なエンターテインメント作品となっている。
ストーリー
バビロン・プロジェクト遂行のため、東京湾上に建築された巨大建造物“方舟”。その屋上から一人の男が投身自殺を図った。彼の名は帆場暎一。篠原重工が市場の独占を狙って発表したばかりの画期的なレイバー用オペレーティング・システム・ソフトウェア、“HOS”をほとんど一人で作り上げた天才的なプログラマーである。前途有望だった彼が、なぜ自ら生命を絶たねばならなかったのか? 誰もその理由に思い当たるものを持たなかった。しかし、“事態”だけは既に進行していたのであった……。
バビロン・プロジェクト遂行のため、東京湾上に建築された巨大建造物“方舟”。その屋上から一人の男が投身自殺を図った。彼の名は帆場暎一。篠原重工が市場の独占を狙って発表したばかりの画期的なレイバー用オペレーティング・システム・ソフトウェア、“HOS”をほとんど一人で作り上げた天才的なプログラマーである。前途有望だった彼が、なぜ自ら生命を絶たねばならなかったのか? 誰もその理由に思い当たるものを持たなかった。しかし、“事態”だけは既に進行していたのであった……。
首都圏でレイバーの暴走事件が多発。その異状事態に疑問を抱いた遊馬は、後藤に煽られて事件の関連性を調査することになる。その結果、事件がすべて“HOS”の搭載機で起きていることと、発生分布が数カ所にかたよっていることの2点が判明する。後藤はそれを聞いて遊馬の前に1通のファイルを差し出すのだった。タイトルは「帆場暎一に関する報告書」。後藤が松井刑事に依頼していた調査の第一報であるという。
遊馬は、後藤が最初から“HOS”が原因だと踏んでおり、自分はただ踊らされただけだということを知ってふてくされる。しかし、後藤は、暴走のトリガーは依然不明のままであることを指摘し、彼にもう一働きしてくれ、と頼む。
様々な手をつくした結果、ついに遊馬は篠原重工の実山工場長から、ある特定の低周波によって暴走が引き起こされている、という確証を得る。巨大な建築物が風によって奏でる低周波。その低周波どうしの共鳴、共振が一定レベル以上に達すると、“HOS”はレイバーを凶悪な破壊魔に変身させてしまうというのだ。
そして折しも、超大型の台風が東京に! もしも、台風が引き起こす40m/sにも及ぶ風に“方舟”がさらされ、湾岸部の高層建築物と共鳴現象を起こしたならば、首都圏8000台のレイバーが暴走してしまう!
台風上陸までに残された時間は、あと数時間。その恐るべき企てを阻止する方法は唯ひとつ-“方舟”の破壊しかない。……いまだプログラムの解析は終わらず、すべてが状況証拠だけであったが、あとで帆場の犯罪が立証できればよし、できなければ自らが犯罪者となる覚悟で、第2小隊は“方舟”を破壊するべく、その内部へと侵入するのだった。
だが“方舟”では、すでに暴走を始めた多数のレイバーが彼らを待ち受けていた……!!
スタッフ
監督/押井 守
企画・原作/ヘッドギア
原案/ゆうきまさみ
脚本/伊藤和典
キャラクター・デザイン/高田明美
メカニック・デザイン/出渕 裕
演出/澤井幸次
作画/黄瀬和哉
美術/小倉宏昌
音楽/川井憲次
録音演出/斯波重治
撮影監督/吉田光伸
編集/森田清次
レイアウト/渡部隆 田中精美
カラーデザイン/池さゆり
プロデューサー/鵜之澤伸(バンダイ) 真木太郎(東北新社) 久保 真(スタジオ・ディーン)
▼オープニングクレジット
企画・原作/ヘッドギア
原案/ゆうきまさみ
脚本/伊藤和典
キャラクター・デザイン/高田明美
メカニック・デザイン/出渕 裕
演出/澤井幸次
作画/黄瀬和哉
美術/小倉宏昌
音楽/川井憲次
録音演出/斯波重治
撮影監督/吉田光伸
編集/森田清次
レイアウト/渡部 隆 田中精美
カラーデザイン/池さゆり
プロデューサー/鵜之澤伸(バンダイ) 真木太郎(東北新社) 久保 真(スタジオ・ディーン)
監督/押井 守
▼エンディングクレジット
原画/井口忠一 後藤隆幸 岸田隆宏 水村良太 戸部敦夫 村田俊治 武田一也 渡辺純夫 大川弘義 荒川真嗣 郷 敏治 大島康弘 阿部晃嵯詩 菅沼栄治 吉田英俊 村田充範 松原秀典 福田圭祐 竹内敦志 奥田万つ里 黄瀬和哉 沖浦啓之
動画/今井浩之 富岡美穂 小池あゆみ 関口雅浩 真壁照夫 長坂寛治 呼銀見 東基午 羽山賢二 鈴木直仁 吉沢八重子 岡田和久 石井明治 平島照美 渡辺和夫 川井透 御影池哲郎 金福子 戊元栄 高秀国男 李文洙 酒井博美
竜の子アニメ技術研究所 オフィスネクストワン マッドハウス F・A・Iインターナショナル アウベック グループどんぐり 中村プロダクション スタジオスゥイング
動画検査/菊池市松 阿部毅彦 武田和久 西村潤子 尾沢直志
仕上/中村泰子 孫美愛 李慶文 田清源 高承希 李秀烈 梁守子 呉英蘭 申田暁美 西村竜太 李英淑 郭遜湖 柳正元 白殿姫 申州燕 李仁淑 美敬姫
F・A・Iインターナショナル YAEGRINAプロダクション オフィスネクストワン
仕上検査/濱下 栄 本田春美 市村 勇 勝又裕司 坂従和美 遊佐久美子
美術/平田秀一 菱山 徹 兵城徳浩 竹田悠介 武重洋二 佐藤広明 中座洋二 串田達也 渋谷幸弘 光元博行 高橋健一 大槻恭子 谷村心一 池 信孝 三上雅寛 市原よう子
石垣プロダクション
スタジオキャッツ
特殊効果/村上正博 村上寿美江
リスマスク/トランスアーツ マキプロ
撮影/株式会社ティ・ニシムラ
藤倉直人 小室正一 大貫昌夫 斉藤聡司 麓 雅一 久保村正樹 馬場重徳 石塚知義 伊藤 誠 佐藤律子 高橋勇夫 下栃棚伊奈子 眞木朱深 南部 淳
編集/森田編集室
坂本雅紀 三木幸子 火石久美
メインタイトルデザイン/田島照久
タイトル/兵頭フィルム 澤崎のりこ
メカニックデザイン協力/河森正治、佐山善則、幡池裕行
コンピュータグラフィックス/IKIF
CG制作協力/㈱テレビテクニカ
調整/井上秀司
効果/伊藤道廣(E&Mプランニングセンター)
録音演出助手/若林和弘
録音スタジオ/東京テレビセンター
録音制作/オムニバスプロモーション
制作進行/三本隆二 坂部久明 吉田明広 市野文隆
制作デスク/西堀ひろみ
アニメーション制作プロデューサー/石川光久
音楽ディレクター/川瀬 朗 河田明裕
レコーディング・ディレクター/石崎信郎
音楽制作/ワーナー・パイオニア
宣伝デザイン/タジマデザイン
関根浩志事務所
宣伝担当/酒井 克 吉田玲子
製作担当/千島 守 小川心一
フィルム/イーストマンコダック
現像/IMAGICA
ドルビーステレオ技術協力/森 幹正
極東コンチネンタル株式会社
ロケーション協力/株式会社縄定、細川 司
協力 大日本印刷株式会社 CDC/商印事業部
週刊少年サンデー編集部
松竹映像渉外室
㈱縄定 船長 小谷池栄助
東京都資料 鳥坂 司
アニメーション制作協力/I&G 竜の子
制作/スタジオディーン
製作/株式会社バンダイ
株式会社東北新社
配給/松竹株式会社
監督/押井 守
キャスト
泉野明/富永みーな
篠原遊馬/古川登志夫
太田功/池水通洋
進士幹泰/二又一成
後藤喜一/大林隆介
南雲しのぶ/榊原良子
山崎ひろみ/郷里大輔
香貫花クランシー/井上搖
シバ シゲオ/千葉 繁
榊 清太郎/阪 脩
松井刑事/西村知道
実山/辻村直人
海法/小島敏彦
福島/小川真司
片岡/辻谷耕史
平井隆博
立木文彦
西村智博
林原めぐみ
佐藤政道
菅原正志
梁田清之
中嶋聡彦
子安武人
協力 江崎プロダクション